子どもの入院④

ニコは

ICUに入院することになった。重症患者さんが入院するICUは小児科病棟の様に泊まりで付き添いなどできない。面会の時間も他の病棟よりも短く限られた時間だった。しかし、主治医の先生が産後間もない私のメンタルを気遣ってくださったのか、特別に朝から夕方までICUのベッドの横に付き添っても良いと許可をくださった。私は朝から夕方までの時間をベッドの横で過ごした。沢山の管やチューブに繋がれたニコをICUへ置いて帰る事には毎日後ろ髪をひかれる思いがしたし、自宅に帰ってもまた何かあったら…何もありませんようにと心配な夜を過ごした。実はICUに入院中も色々あり、朝から面会に行っても状態が良くないので今は待ってくださいと言われ控室で待ち、その間にまた何枚もの承諾書にサインした日もあった。私にできるのは毎朝病院へ行くこと、母乳を届けること、祈る事だった。

そんな

不安な日々を過ごしていたわけだが、ニコの体調は次第に上向きになっていった。沢山の管やコードが付いた状態だったけれど抱っこさせてもらえるようになったりもした。ICUに入っていた期間はとても長かった様に感じたけれど、実際は1週間だった。その1週間の間、私は毎日病院へ通った。トーフもその間にいちど休みがあり、私は当然病院へ来るものと思っていたのだが…なんとトーフは「俺、今日美容院行ってくるわー。今日しか行く日がないからさー」と言った。…え?今なんて言った??『ビウイン』じゃなくて『ビウイン』って言った??と思う。生後2ヶ月の我が子が生死の境を彷徨ってICUに入院しているというのに、自分の為に美容院へ?え?今日しか行く日ない?は?バカなの?もう一度聞くけど病院じゃなく美容院に行くんですか?え?何のために?ちょっと何言ってんのかよく分かんないっす…となる。更にびっくりするのが義母もそれについて何も言わないことだった。ICUに入院している生後2ヶ月の我が子<自分の美容院…絶句だ。冗談じゃなく(こんなのただただ不謹慎で冗談にもならないけど)本気で言っているから怖い。

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結局その日

私は1人で病院へ行った。ICUの看護師さんが「パパも会いたいでしょうねぇ」と私に話しかけてくださった。いやー、この子の父親今日休みなんですけど、美容院行きました、病院じゃなく、自分をめかす為に美容院に行っちゃいましたよ!ヤバイですよね!ちょっとおかしいですよね!…などと言えるはずもなく、表面上は「そうですね…」と答えておいた私。帰宅してその話を義母にすると「そんな事(美容院へ行っている)は言わんでええ」と笑いながら言った。調子は上向きになっているとはいえ生後2ヶ月の赤ちゃんがICUに入っているのだ。そんな事は言わんでええじゃなく、そもそもそんなところ(美容室)は行かんでええと言ってやってほしい。『ICUに入院している生後2ヶ月の我が子に会いに行くこと』と『自分の髪の毛を切りに行くこと』そもそもこの2つを天秤にかける事自体がおかしいのだが、この2つを天秤にかけて後者を選ぶトーフとそれについて何も言わない義母に私は違和感しかなかった。

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