夏祭り事件④
- 2026.01.10
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トーフの
イライラはジワジワと加速していった。目を合わせたくもないし、話しかけるのも嫌だ。お金を直接渡すのが憚られるほど刺々しく嫌〜な空気をまとっている。近づきたくない。出来る事ならこのままスルーして出かけたい…!しかしお金の話にうるさいトーフが黙ってスルーするはずは無い。嫌だなぁと思いつつバタバタと出かける支度をしている私に「ちょっと!カネ置いてってや!!カネ無いねんからさー!!メシ無いし!」と言った。

この言い方には
俺が稼いで来た金を盗りやがって!という被害者ヅラと俺の金で養ってやってるのにご飯も作ってくれんのか?!という二重の被害者ヅラが隠されている事が私には分かってしまった。 大人なんだからご飯ぐらい自分で作るなり何なりすればいいし何なら「楽しんでおいで〜、夕飯はどうする?食べてくる?それともなんか買っとこうか?」ぐらいのひと言が欲しい。しかしそんな事はこの人には全く望めない。そもそも家の事は自分のすることではないと思っていて、サービス提供される事が当然だと思っている。なので夫の食事を作らず出かけるとは何事か?!という様な思考回路になる。赤子でもない、いい歳したおっさんなのに笑 作れよ自分で笑 私が作って出かけた所で私を嫌な気持ちにさせるために食べなかったりするのに本当にめんどくさい…。

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トーフに
近づくのは嫌だったけど、先ほど財布の中に用意した5千円をダイニングテーブルに置くと…トーフは不機嫌な顔をしたまま、ものすごい速さでそれをサッとポケットにしまい、何事も無かったかの様にテレビを観続けた。あまりの速さに、え?お金…置いた?…よね?と思うほどだった。 爬虫類が獲物を捕らえるかの様な、百人一首の大会の様な笑…そんな速さで非常に滑稽だった。こうして不機嫌なトーフを1人残し、私と子ども達はお祭りへ出かけた。ようやくトーフの居る空間から抜け出せる。玄関の外に1歩出るとスッキリとした解放感に包まれ、ホッとした。自宅から出る事でこんな気分になるなんて、本当に異常だったなと今となっては思う。

つづく
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